認知症サポーター養成講座の登壇について(2026/4/15)

相続手続

4/15開催の認知症サポーター養成講座を担当させて頂きました。
昨年12/5の登壇に引き続き、本開催も民間の事業者様となります。

認知症サポーター養成講座とは

認知症サポーター養成講座とは、自治体等が主催する認知症の啓発にかかる講座で、令和5年までに1,500万人が受講しているとされます。
近年、認知症基本法の施行や東京都認知症施策推進計画の策定など関係しており、同講座は重要な取り組みです。
主催団体は自治体や民間団体など様々で全国キャラバン・メイト連絡協議会の登録講師が登壇をするという流れになっています。
豊島区では民間主催についても連携して行っており、毎年数回、私も登壇させて頂いています。
(参考/豊島区)認知症サポーター養成講座|豊島区公式ホームページ
※登壇のご依頼は、豊島区高齢者福祉課にまずは直接お問い合わせください。講師指定の旨をお伝えいただければ対応いたします。

前回12月開催にあたっては純粋な社内研修として、本4月開催にあたっては新人研修の一環として組み込まれたものです。
こうした取り組みは、団塊の世代が後期高齢者となった「2025年問題」を背景として極めて価値のある姿勢であるといえます。
(参考/朝日新聞)2025年問題とは|与える影響や対策を社労士がわかりやすく解説

認知症を学ぶ意義

登壇にあたっては「新人研修」であることを踏まえ、事業者の業務形態などを考慮しながら、「社会問題としての認知症」をお話させていただきました。
前述の2025年問題は当然として、この点については東京都豊島区という自治体の地域特性についても大いに考慮すべき話です。
国勢調査データによれば、高齢化率について全国平均は65~74歳割合が13.813%、75歳以上割合は14.746%。対して東京23区平均は10.107%・11.379%と比較的低い数値となっています。
ところが、おひとりさま世帯割合(=65歳以上単身高齢者世帯/65歳以上単身高齢者人口)について全国平均は18.644%東京23区平均は27.570%となっています。
ここで、豊島区について見てみると、65~74歳割合が9.430%、75歳以上割合は10.206%、そしておひとりさま世帯割合は35.185%となっています。
(※すべて弊社による試算。R7は公開前のためR2を採用。おひとりさま世帯割合は統計TodayNo.111に準拠。)

ここで2060年の65歳以上の認知症者数について認知症17.7%、MCI17.4%という試算がなされており(認知症施策推進関係者会議(第2回) 令和6年5月8日(水)資料9より引用)、単身高齢者世帯割合の高い都市部について、極めて深刻な社会課題へと発展するのではないかと非常に危惧しております。
これは本講座テーマである医療・福祉分野としての認知症問題はもとより、終活・遺言・相続・権利擁護などの法的分野、孤独死などの相続空き家問題(国交省)分野であるとか、高齢者の社会的孤立などの令和5年施行の孤独・孤立対策推進法(内閣府)分野も当然ながら含まれます。

認知症サポーター養成講座では、厚労省の提唱する地域包括ケアシステムに近しいアプローチで、すなわち従前の医療福祉分野にとどまらず、文字通り「地域が一体となって支援を行べき」という解説を私はお伝えしています。
本主催の事業者様のような取り組みが少しずつ広がれば、よりよい社会の実現に繋がると感じます。

認知症を取り巻く外部環境の変化

本登壇でも少し触れさせていただきましたが、法定後見制度の変革をはじめとして、近年民法を中心に大きく変動することが想定されています。
後見関係のみならず、遺言周辺についても変化が見込まれるため、我々法律専門職も見逃せない話題です。

【参考WEBページ】

登壇後に担当者様と少しお話させていただきましたが、令和7年4月施行の東京都カスタマーハラスメント防止条例にともない、対策を既に講じているとのこと。
認知症の観点よりいえば、まさに「苦情や要望」の「正当性」にかかる線引きが必要となる話でしょう。
認知症の理解がなければ即座に「カスハラ」へと判定されるでしょうし、家族や包括支援センター等との連携もままならないでしょう。

令和7年度に実施された東京都カスハラ奨励金について、弊社も多数支援させて頂きましたが、まだまだ都内事業者への浸透はなされていないというのが実情です。
今後、「認知症」の観点を踏まえたカスハラ対策も、より重要となる視点ではないかと思います。

【参考WEBページ】

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