高齢者関係の道路交通法が改正され、令和4年5月13日に施行されました。そのうちの目玉の1つとして掲げられていたのがこの運転技能検査制度です。平成21年から開始されている認知機能検査と並行して行う話になるので合わせて把握しておいた方が良さそうです。
ざっくり言うと75歳以上の方が運転免許の更新の際に一定の要件を満たしていると検査を受けなくてはなりません。そして、検査結果が一定の基準に満たなければ不合格となり、検査の合格がなければ運転免許証の更新を受けることができません。
運転技能検査を受けることになる条件とは?
- 75歳以上の運転免許の更新をする方
- 一定の時期に一定の違反歴があること
- 普通自動車運転免許の保有者であること
というものになっています。
それではどんな違反歴があると運転技能検査が必要になるのでしょうか。
検査が必要になる違反行為とは?
まず、一定の違反行為について見てみましょう。全部で11種類あります。
- 信号無視
- 通行区分違反
- 通行帯違反等
- 速度超過
- 横断等禁止違反
- 踏切不停止等、遮断踏切立入り
- 交差点右左折方法違反等
- 交差点安全進行義務違反等
- 横断歩行者等妨害等
- 安全運転義務違反
- 携帯電話使用等
どれもこれも聞いたことのある違反行為ばかりですね。
残念なことに最近は高齢者の大きな事故のニュースが絶えませんから、仕方のないことかもしれません。高齢者で運転をする方は常日頃からより注意深く運転をするようにした方が良いですね。
自動車事故は加害者も被害者も本当に悲惨なことになってしまいます。
では次に一定の時期について見てみましょう。
- 運転免許証の有効期間が満了する日の直前の誕生日の160日前の日前3年間
とされています。すごくわかりにくいのでまとめるとこうです。
例えば免許の満了日が5月、誕生日が4月、更新日が令和5年だとしましょう。

検査に落ちたら運転免許は失効するのか?
この運転技能検査のチャンスは1回きり、というわけではありません。万が一、不合格だった場合には合格するまで受験することができます。
ただし、受験期間が定められていて「更新期間満了日前6カ月以内」とされています。
つまり、例えば昨年度に上記の違反行為をしてしまったとして、今年の更新日が5月だとすると4月の検査だとかなりギリギリのスケジュールになってしまいますね。
通常の免許更新のようにお知らせが6ヶ月前くらいに来ますので、余裕をもってスケジュールを調整した方が良いでしょう。
運転技能検査って何をするの?
およそのところ最初に取得した時の運転免許の実技試験のようなものです。写真付きの方がイメージしやすいと思いますので、以下警察庁のHP資料から引用します。
指示速度による走行
- 指示された速度で安全に走行することができるかどうかを確認
- 早過ぎたり遅過ぎたりした場合は10点の減点

一時停止
- 道路標識等によって一時停止が指定された交差点で、停止線の手前で確実に停止できるかどうか確認
- 停止線の手前で停止できなかった場合は、その態様に応じて10点又は20点の減点

右折・左折
- 車体が中央線からはみ出した場合は、その程度に応じて20点又は40点の減点
- 右左折時に、道路の中央線からはみ出して反対車線に入ったり、脱輪したりせずに、安全に曲がることができるかどうか確認
- 脱輪した場合は20点の減点

信号通過
- 赤色の信号機に従って、停止線の手前で確実に停止できるかどうかを確認
- 停止線の手前で停止できなかった場合は、その態様に応じて10点又は40点の減点

段差乗り上げ
- 段差に乗り上げた後、直ちにアクセルペダルからブレーキペダルに踏み換えて安全に停止することができるかどうかを確認
- 段差に乗り上げた後、適切に停止できないときは20点の減点

以上、警察庁のHP資料からの引用でした。
いかがだったでしょうか、ほとんど最初に免許を取得するときの試験に似ていますよね。
採点方式は100点の減点方式で、第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上とされています。
ちなみに一般の方がいつも乗っている自家用車は第一種免許です。第二種免許はお客さんを乗せるタクシーやバスの免許です。20点しか失点できないのですから、ちょっぴり厳しいですね。
対策方法は?
私が大型二輪の運転免許を取得した際にしたトレーニングですが、YouTubeの動画を見てイメージトレーニングをしていました。
ちょっと高齢者の運転技能検査についてのデモンストレーション動画は見当たらなかったのですが、例えば、こういった動画です。なお、紹介した動画はえびの高原ドライビングスクールという自動車学校の提供している映像で、通常の運転免許試験対策のものです。
その他、高齢者の運転技能検査についてまとめている動画も沢山出ていたので事前にイメージトレーニングをしてみると良いと思います。
それでも不安な方は、お近くの自動車学校で事前に練習することもできますので問い合わせてみると良いかと思います。
まとめ
75歳以上の方で、直近で違反行為をした人は運転免許の更新に気を付けてください。特に、地域によっては3ヶ月待ちであるとか4ヶ月待ちであるといった報道もなされていたので、運転技能検査の予約だけは通知が来たらすぐにやった方が良いと思います。また、期間内に何度も受験できるとはいえ毎回受験料がかかりますし、期間内に合格が取れなかった場合には免許失効となってしまいます。なので、事前にある程度の準備はしておいた方がよさそうですね。YouTubeの動画を見るだけなら無料です。
70歳以上の方の運転免許の更新についておおよその流れをまとめてみたので参考にしてくださいね。
また、もっと詳しい解説は警察庁にまとめらているのでそちらをご覧ください。
なお、認知機能検査について下記の図で詳細な解説は避けています(話がややこしいので)。
もしご興味あるかたはこちらをご覧ください。


